谷沿いで、春告鳥の初音を聞き、足元には春を待つフキノトウの息吹きが伝わる。
握った手竿に強い糸鳴りが走る、取込みの緊張が胸を踊らせる。
清流「岸田川」で体感できる渓流釣りの醍醐味である。
かじかんだ指先に息を吹きかけ、釣り上げた一匹のヤマメが夕食のテーブルに並び、もぎ取った小さなフキノトウが天ぷらとして小皿に盛られる。
少し熱めの日本酒をチビリチビリ、まさに至福の一時である。渓流の釣り人だけに許される早春の一コマである。
春の訪れは三寒四温の繰り返しからと言われます。
穏やかに迎えた新年にホッと一安心したのも束の間、「節分冬中」の諺通り2月に入ると繰り返しの豪雪に見舞われました。
奥地では2mにも及ぶ雪壁が川辺までのアクセスを足止めします。
釣行には細心の注意が必要です。
この時期、奥地を避けて足元の良い本流出合橋付近から上流を狙うと思わぬ爆釣に・・・・?
当岸田川漁業協同組合は例年サクラマスの卵埋没、稚魚・成魚の放流に取り組み、ご来川いただく多くの皆様方にご満足いただけるような事業実施を行っていますが、昨年は補助事業の導入をもって、12月下旬にヤマメ成魚(サクラマス群、銀系)2000匹を千原から上流へ放流致しました。
また、この2月25日には宮脇橋から上流へ1500匹の成魚を放流致しました。
魚影は濃い一年となりそうです。ようやく春一番の嵐も終わり揚州の足音が日毎に近づいています。
本年も清流「岸田川」をご愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます。